令和7年 3月 |
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体の焼けつくような暑い夏。 木々が葉を落としなにかもの悲しい秋。 寒風に身を縮めて冷たさにじっと耐える冬。 そんな日を乗り越えて、やっと待ち遠しかった春がやって来ました。 四季のある国に生まれたことを喜ぶ時ですね。 でも今年の冬は記録的な寒波といわれ、雪国ではかってないほどの大雪に見舞われたり、太平洋側では異常なほどの乾燥状態で火事が多発いたしました。 世界的に見ても異常気象が続いておりますね。 その影響なのかすべての物が値上がりし、特に日本人の主食であるお米の値段が昨年の倍ほどまでに上がり家計に影響がでるなど、辛い冬でしたね。 皆様いかがお過ごしでしょうか。 そんな異常気象のなか、人の心も異常になってきているようですね。 世界中で自分さえ良ければいいの心が激しさを増しているようです。 地球はこれからどうなるのかと心配になりますね。 自分さえ良ければいいの心では、絶対にみんなが幸せになれないことは歴史が証明しているのに。 SNSのフォロワー数を上げて多大な収入が得られるのなら国がどうなろうとお構いなしの人や、一度言ってしまったから後戻り出来ないからと自分の至らなさを認めずに反省する心を持たない人、額にも体にも脳にも汗をかかずに安易に儲け話に手を出して人生を棒に振る愚かな人のなんと多くなったことでしょうか。 春のお彼岸は、そんな人の心を正して導くための行事です。 天地自然の恵み、今あるすべての生命へのおかげ、過去したすべての生命への感謝の心を見つめ直して、自分が幸せに生きるためには他の命を先に幸せにすることが普遍の真理だということを思い返す修養の時です。 これから一雨ごとに雪が溶け、草木が命を吹き返したように萌え出る時です。 辛ければ辛いほど、草木は精一杯りっぱな花を咲かせようと思います。 それは人だけに喜んでもらうために咲くわけではありません。 元気な子孫を残すために、虫や鳥さんにたくさんの美味しい蜜を与えることなのです。 草木だって、自分だけでは花を咲かせることは出来ません。 天地自然のおかげの中で、無数の生命へ恵みを与えて、そして無数の生命の恵みをいただいただくために花を咲かせるのです。 今年の春、地上の雪溶けばかりではなく、世界の人々の心に降り積もった冷たい雪も溶けて、すべての人々が幸せに生きられるすてきな花が咲くといいですね。 |